直訳するとヘッド(フロントエンド)が切り離されているコマース(商業・商売)のこと。ECサイトにおいてはユーザーが直接触れるフロントエンドと隠れた部分であるバックエンドを切り分けて設計・開発・運用すること。特にフロントエンドの自由かつ柔軟な開発をおこなうことである。
ECサイトでのフロントエンドはUI(User Interface ユーザーインターフェース)ともいわれ、ユーザーが直接接するデザインやボタン等の視覚的な部分である。バックエンドとは商品の在庫管理、決済方法、配送などのシステム的な裏側の部分である。
従来のECサイトではフロントエンドとバックエンドが一体化しているのが普通であり、シンプルな構造ゆえに導入が簡単でコストがあまりかからないという利点がある。しかしその反面カスタマイズ性には乏しく、制限がかかってしまうこともある。
その点ヘッドレスコマースでは分離したフロントエンドとバックエンドをAPIで連携することにより、システムの制限にとらわれることなく自由なデザイン・最適化が可能であり改善もスピーディに行うことができる。API(Application Programming Interface)とはアプリケーションやソフトウェア同士を連携するシステムのことである。
ヘッドレスコマースを導入することで、効率的なサイト改善や売上に直結するフロントエンドに自社のエンジニアを専念させることが可能である。またPCのみならずモバイルやSNSなど広がを見せるユーザーとの接点に柔軟に対応することができる。このような点からこれからのECサイトはヘッドレスコマースが主流となっていくであろう。